ロールキャベツはトマト味

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好奇心と青梅

私は食べ物に対して人一倍好奇心がある。方だと思う。日々、パン生地を捏ね、ジャムを煮たり、うどんを打ったりしている。商品としてスーパーで売られているものが、元々はこのようにして作られているのかと思うと、もうどうしようもなくワクワクしてしまう。

「スーパーで買えば済むのに」と言われてもわざわざ時間をケチャップを作ったりもしている。手作りならではの味に「ほーん!へー!」と思いつつ、「食品加工の技術ってすごいな!合理的!経済的だな!」とも思う。ものすごく矛盾した作業である。人生とお金の浪費なのかもしれない。でも楽しいし、好奇心には勝てないので今日もせっせとベーコンの作り方やソーセージの作り方を調べていた。そう、今度は燻製が気になるのです。実は味噌も気になるしドライトマトも気になる。ぬか床を育てるのも楽しそうだし天然酵母を起こすのもいいなぁ…。

毎日があっという間に過ぎていく中で、瞬間的に消費されていく情報やエンタメの波に乗れず、自分の唯一の取り柄だった好きなことへのアンテナの感度も下がってしまった。流行っているドラマも映画も見逃し、話題の舞台配信も気づけば終わっている。インターネット is 爆速の情報。

早すぎる。追いつかない。そして半ばあきらめた。あきらめたらポカンと時間ができた。急に暇になった。なら、家のことでもするかと大掃除やら断捨離やらパンを焼くことに挑戦していると、いつのまにか「時間をかけること」に楽しみや贅沢感を覚えるようになった。今までにはなかった楽しさだ。少しずつ発酵して膨らんでいくパン生地に「可愛いねえ〜♡♡♡」と、ハートマークをいくつもつけて心の中で声をかけてしまうし、最近始めたベランダ菜園は順調で、スクスクと育つ姿を見ては「生きてるなぁ。」と胸を打たれる。早くも隠居生活かのような日々を送っているが、「これで良いのだ!」と心の中のバカボンのパパにメガホンを渡し、大音量で叫んでもらう。

話は変わるが、昨日、「青梅 明日に大特売」と書かれたポップがスーパーの棚に貼られていた。梅。梅干し、梅シロップ、梅酒。いいねぇ。いわゆる「梅仕事」は興味はあったけれどやったことのないことの1つだ。ほぅ、楽しそうだな。そう考え始めると、もう止まらないこの好奇心。ワクワクが暴走する。

そんなわけで本日、意気揚々と買ってきました青梅1kg。氷砂糖も瓶も買ってきた。ホワイトリカーも。腕は重いが、胸が躍る。コツコツと瓶を消毒し、チマチマと青梅のヘタを竹串で取り、洗った青梅をペーパータオルで水分を拭き取る。青梅、氷砂糖、ホワイトリカーを入れて梅酒の完成。梅シロップは氷砂糖と青梅だけ。よし、出来た。青梅が少々余ったので新聞をかけて追熟させておくことにする。出来上がった瓶を並べてウットリする。今すぐ食べられない。あ、今の私から未来の私へのプレゼントだと思おう。楽しみ。

少し先の未来、楽しみだなぁ。