ロールキャベツはトマト味

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ロールキャベツはトマト味

多くの人が「最後の晩餐に何を食べたい?」という話題で盛り上がったことがあるだろう。皆んなから思い思いに最高級のステーキ、寿司、バケツプリンなど非常に夢のある答えが聞けてとても面白いので、やったことのない人は是非暇な時にでもこの話題を持ち出してみてほしい。
さて、私の最後の晩餐に食べたいものは何かを考えてみた。お気に入りのフレンチレストランのスペシャルコース、ロッテのチョコパイ、地元のお寿司屋さんのぎっしりと具の詰まった巻き寿司、元バイト先の名物だった皮がサックサクのクッキーシュークリーム、いやいや、やっぱりロッテのチョコパイ…あれやこれやと考えた結果、「母の作ったロールキャベツ」という答えに落ち着いた。なんだか平凡な答えで少し残念である。
何を隠そう、私はロールキャベツが大好き。母が作ったものなら最高。小躍りしちゃう。それくらい大好きだ。物心ついた頃から私の大好物はロールキャベツで、自分の誕生日が近づくと「お母さんのロールキャベツが食べたいなぁ。」と母にそれとなくおねだりしていた。母はこの非常に非常に手間のかかって面倒くさい料理を(だって玉ねぎを炒めてひき肉を捏ねて、キャベツで巻いて煮るんですよ!?工程数よ!)、何度も私がおねだりするたびに作ってくれた。ストレートな愛情表現が苦手な人だったけれど、そういう部分での愛の与え方をする人だった。
私がある程度大きくなってからは、レシピを教わって自分で作ることも増えたが、何故か母の味には敵わない。では、ここで我が家のロールキャベツのレシピをちょっとだけご紹介したいと思う。

用意するもの
・大きなキャベツ
・大きなお鍋
・ひき肉、玉ねぎとかそのへん
・スライスベーコン
コンソメキューブ2個くらい
・ケチャップ大さじ2くらい
・水溶き片栗粉

要は「大きなお鍋でいっぱい作る」のがコツらしい。そして味付けはコンソメキューブとケチャップ。トマト缶やデミグラスソースで作ったロールキャベツも素晴らしいものがあるが、私の舌に馴染んでいるのは、この少しぼんやりし たトマト味のものだ。ちっとも気取ってない。そしてこれを白ごはんと一緒にガツガツと食べるのが最高なのだ。至高の幸せと言ってもいい。

あぁ、また食べたくなってしまった。早く春キャベツの季節が来ればいいのに。そうしたら、また「お母さんのロールキャベツが食べたい。」と母に連絡が出来るのに。